最近「AIを使えば仕事がもっとラクになる」とよく耳にしますが、「どうやって始めればいいのか分からない」、「プログラミングなんてできない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが、今回ご紹介する「Dify(ディファイ)」です。
Difyは、AIを使ったアプリを誰でも簡単に作れるノーコード開発プラットフォームで、難しいコードを書かなくてもマウス操作中心でAI機能を作れるツールです。
1.はじめに — Difyとは?

Difyは、ノーコードでAIアプリ(チャットボットなど)を作れる開発プラットフォームです。たとえば、次のようなAI活用を「小さく試して、すぐ運用」に持っていきやすいのが特徴です。
- Webサイトの問い合わせ対応をAIで一次対応する
- PDFやメールの文章を要約して、要点だけ抽出する
- 社内マニュアルを読み込ませて「社内専用AI」にする(RAG)
「AIを使いたいが、開発はできない」人ほどDifyは相性が良いツールです。
2.Difyでできること
Difyには、AIを使った業務改善を実現するための多くの機能が備わっています。ここでは代表的な5つのポイントを紹介します。
主要機能5つ(まずここを押さえる)
| 機能 | できること | うれしい効果 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|
| ① ノーコード開発 | コード不要でAIアプリを構築 | 非エンジニアでも運用しやすい | 社内導入、試験運用 |
| ② 低コスト導入 | 無料から始められる | 小さく始めて拡張しやすい | 中小企業、個人事業主 |
| ③ 埋め込み / API連携 | Webや社内ツールに組み込み可能 | 問い合わせ対応を自動化しやすい | サイトのチャット、社内Q&A |
| ④ 複数モデル対応 | GPT / Claude / Gemini等を使い分け | 目的別に品質・速度を最適化 | 要約・会話・分析など |
| ⑤ RAGエンジン | 社内資料を読み込み回答を強化 | 「自社専用AI」を作れる | マニュアル、規程、FAQ |
① プログラミングの知識がなくても利用が可能(ノーコードでの開発が可能)
Difyの最大の特徴は「ノーコード」です。つまり、コードを書く必要がなく、ボタンをクリックしたり、テキストを入力するだけでAIアプリを作れます。
たとえば、「このAIにはどんな質問をさせたいか」「どんな回答を返してほしいか」を画面上で設定するだけ。ChatGPTを直接使うよりも操作がシンプルで、社内の非エンジニアでもすぐに使いこなせます。
② コストがかからないまたは低コストでの利用が可能
Difyは基本的に無料プランから利用を始められます。試しにAIチャットを作ってみるだけなら、費用は一切かかりません。本格的に運用したくなった場合でも、有料プランは月額数千円程度と安価です。
大規模なシステム開発やサーバー準備が不要なので、どの企業でも気軽に導入できます。
③ Webサイトに簡単に埋め込める(API連携が可能)
Difyで作ったAIチャットボットは、自社のホームページや社内システムにすぐ組み込み可能です。専用の「埋め込みコード」をコピー&ペーストするだけで、AIチャットがサイト上に表示されます。
また、LINEやSlackなどの社内チャットツールと連携させることもできます。たとえば、社員が「この商品の仕様書を教えて」と聞けば、AIが即座に回答してくれるような仕組みも作れます。
④ 様々なAIモデルの利用が可能
Difyでは、OpenAIのGPT-4をはじめ、AnthropicのClaude、GoogleのGeminiなど、複数のAIモデルを自由に切り替えて使うことができます。
例:「文章要約にはClaude」/「自然な会話にはGPT」のように、目的に合わせて選べるのが強みです。
⑤ RAGエンジンの利用が可能
RAG(ラグ)とは、自社の資料や情報をAIに読み込ませて回答を強化する仕組みです。たとえば、製品カタログや社内マニュアルをDifyに読み込ませると、「自社の知識を理解したAIチャットボット」を作ることができます。
一般的なChatGPTでは回答できない社内固有の内容にも対応できるため、「自社専用AI」としての運用が可能になります。

3.Difyの使い方(活用例)
Difyは、難しいプログラミングを学ばなくても、直感的な操作でAIを活用できるツールです。ここでは、中小企業でもすぐに取り入れやすい3つの活用例を紹介します。
活用例3選(どれから始める?)
| 活用例 | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| ① チャットボット | 問い合わせの一次対応(FAQ自動回答) | 24時間対応・工数削減 |
| ② 文書要約 | PDF/Word/メールを要約して要点抽出 | 報告・提案準備が高速化 |
| ③ AIエージェント | 複数タスクの自動化(提案メール生成など) | “もう一人の社員”のように動く |
① チャットボットの作成(カスタマーサポート一次対応)
Difyを使えば、自社のWebサイトやLINE公式アカウントにAIチャットボットを簡単に設置できます。たとえば「営業時間」「料金」「納期」など、よくある問い合わせにAIが自動で回答してくれる仕組みです。
設定方法はシンプルで、Difyの管理画面から質問と回答のデータ(FAQなど)を登録し、数クリックでチャットボットを生成します。作成したボットは、Difyが発行する埋め込みコードをWebサイトに貼り付けるだけで公開可能です。
このように、人手不足の中小企業でも、24時間対応の顧客サポートを低コストで実現できます。社員は問い合わせ対応に追われることなく、本来の業務に集中できるようになります。

② 文書要約・要点抽出(営業・提案活動)
Difyでは、PDFやWord、メール本文などを読み込ませることで、AIが自動的に要約や重要ポイントの抽出を行ってくれます。
営業担当者の方で「商談記録や打ち合わせ内容をまとめる時間が取れない」という方は多いはずです。たとえば、商談記録をアップロードすると、以下のように要点が整理されます。
・顧客の課題:コスト削減と納期短縮
・次回の提案ポイント:新製品Aの導入による工数削減効果
これにより、営業報告書の作成や次回提案の準備がスピーディーになります。複数の提案資料から共通の要望や傾向を見つけるなど、チーム全体の知見共有にも役立つでしょう。

③ AIエージェントの活用
さらに一歩進んだ使い方として「AIエージェント」の活用もおすすめです。AIエージェントとは、人間のようにタスクを理解し、複数のアクションを自動で行うAIのことです。
Difyでは、チャットボットやRAG(検索拡張生成)機能を組み合わせて、次のような業務を自動化できます。
- 顧客データベースから特定条件の顧客を抽出
- 過去の商談履歴をもとに提案メールを自動生成
- スプレッドシートに最新の回答内容を記録
これにより、「AIが事務スタッフのようにサポートしてくれる」環境を構築できます。特に人手の少ない企業にとって、AIを“もう一人の社員”として活用できることは大きな魅力です。

最短で始める手順(ざっくり導線)
「何から触ればいい?」という方向けに、最短で効果を出しやすい流れをまとめます。
- 目的を1つに絞る(例:問い合わせ対応/要約/社内Q&A)
- 入れる情報を用意する(FAQ、マニュアル、提案資料など)
- まずは小さく作る(1部署・1用途から)
- テスト→改善(よくある質問や言い回しを追加)
- 公開・連携(Web埋め込み/社内チャット連携)
・個人情報・機密情報はむやみに入力しない
・回答は必要に応じて人が確認する
——この2点をルール化しておくと安全に進めやすいです。
4.まとめ
AIと聞くと「難しい」「自分には関係ない」と感じる人も多いですが、Difyは誰でも使えるAIの入り口です。
プログラミング不要、無料で始められる、そしてすぐに効果が見えやすい。これほど導入ハードルの低いAIツールはなかなかありません。
まずは、「自社の業務で何がAIに任せられそうか?」を考えてみましょう。たとえば、
- お客様からの問い合わせ対応
- 営業資料の要約
- 社内のQ&Aやマニュアル検索
こうした身近なところから試すことで、「AIってこんなに便利なんだ」と実感できるはずです。
Difyは、中小企業や個人事業主が小さく始めて大きく育てるAI活用を支えるツールです。AIを味方につけて、あなたの会社の働き方をもっとスマートに変えていきましょう。
